手話通訳士になるには
>>>手話通訳に関する本はこちらから！！<<<
手話は、聴覚障害者にとって大切な意志（意思）伝達の手段。そして聴者と聴覚障害者のコミュニケーションの橋渡しをする重要な役割を担うのが手話通訳者である。手話通訳者は最近までは市町村による手話奉仕員養成事業によって認定されてきたため、各地域の手話通訳者の技能の格差が問題となっていた。そこで平成元年、厚生省はそのような格差をなくし、手話通訳の専門的知識と技能を社会的に公認するために厚生大臣公認の公的資格として「手話通訳士」試験を制度化した。現在まで15回を数えており、1,000人以上の手話通訳士が誕生している。
手話通訳士の仕事は、手話の読み取り通訳とあらゆる音声言語（音声日本語）の聞き取り通訳である。しかし、手話通訳士は外国語を通訳する場合と異なり、通訳の基本的な倫理を踏まえるだけでなく, 聴覚障害者の特性を理解した通訳が求められる。また、手話は地域や年代によって表現方法や意味が異なるので、その違いや使い分け方を瞬時に理解する能力も求められる。
今、手話通訳士の活躍する場としては、聴覚障害者のいる行政機関・団体・企業や病院や役所など聴覚障害者が存在する、あるいは出向くあらゆる所が挙げられる。また、手話講習会の講師として活動する人もいる。ただ国家試験ではなく公的資格のため、職業としてはほとんど確立されていない。現在、活動している手話通訳士のほとんどは嘱託または非常勤職員かボランティアである。最近では、正職員として採用されるところも増えてきたが、これも職業としてではなく、兼務の形がほとんどである。もっとも、現在は手話通訳士を支援する関連団体の職業としての確立に向けた運動が活発に行われており、徐々に成果を出しつつある。
>>>手話通訳に関する本はこちらから！！<<<
